よくある追加費用ケース
エアコン取り付け工事の中で特によくある追加費用トップ3を紹介します。
1.1 配管パイプの延長
配管パイプはエアコンが冷暖房発揮するために必要な冷媒ガスの通り道になり、室内機と室外機間に接続します。
エアコンの設置場所により配管パイプが長く必要な場合にはその分の追加費用が発生します。事前にエアコン(室内機)と室外機を設置する場所を大まか決めておき、どれくらいの長さの配管パイプが必要になるのか把握しておきましょう。
一般的にご家庭で使用されるエアコンに使用される配管パイプの種類(太さ)は2分3分(ニブサンブ)、2分4分(ニブヨンブ)です。執筆時現在では6kw以上のエアコンでは2分4分の配管パイプが使われます。
単価(m)は業者によって異なりますが基本的に同じものを使用しており、2分3分配管で2000円〜3000円、2分4分配管で3000円〜4000円、です。中には相場の半額以下で提供している業者もいます(個人事業主に多い)
新品エアコン取り付け時には、標準工事セットとして配管が4m含まれた内容になっていることがほとんどですが、現場状況により4mを超えると、【超えた分(m)×単価】が追加費用として請求となります。
2分3分 | 2000円〜3000円 |
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2分4分 | 3000円〜4000円 |
1.2 室外機の特殊設置
「標準設置」と言われる、「配管パイプの長さが4m以内におさまり、室外機がベランダや地面に平置き」という作業内容ではない場合には追加費用が発生します。つまり、室外機の設置場所によって工事費用が異なります。
特に多いのが、室内機を2階、室外機を地面に設置するケースで、通称「立ち下げ」と呼ばれたりします。
室内機を2階、室外機を地面に設置するケースでは、前述の配管パイプの延長と高所作業費の追加費用が発生し、簡単なケースでも総額で2万数千円程度かかります。
その他、室外機の公団吊りや屋根上設置などの特殊な作業時にも追加費用がかかります。
1.3 電気工事
お客様の見落としで一番多いの電気工事に関することです。エアコン取り付け工事に伴う電気工事のほとんどはコンセント交換と電圧変更です。その他には、ブレーカー交換や専用コンセントの増設作業などがあります。
コンセント交換も電圧変更も基本的には大がかりな工事ではなく、「電柱をいじって〜」という作業ではありません。単相3線式で専用コンセントが既設してあれば10分〜15分程度で作業できます。(この電気工事作業は国家資格である電気工事士の資格が必要です)
コンセント交換 | 1000円〜2000円 |
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電圧変更 | 2000円〜3000円 |
ブレーカー交換(2P2E) | 2000円〜4000円 |
専用コンセント増設 | 12000円〜15000円 |
金銭トラブルを避ける方法
電話やメールだけのやり取りでは実際の現場状況を100%伝えることもできなければ、把握してもらうことも難しいことが多く、作業当日に現場で追加費用が発生するケースも少なくありません。実際、一般のお客様と業者間で作業日当日の追加費用に関して金銭トラブルも起きています。
お客様(依頼人)が事前にできる金銭トラブルを回避する方法を紹介します。
2.1 現場状況を詳しく伝える
一番大事なことです。現場状況を詳しく伝えましょう。
当然お客様もエアコン取り付け工事に際して、どんな情報が必要なのかわからないと思います。そこで、写真を撮ってメールで送りましょう。電話のみの受付しかしていない業者も多いですが、「現場写真送りたいのですが、メールアドレスありますか?」と聞いてみると良いかもしれません。
参考記事
2.2 着工前に確認する
工事当日、現場に到着した業者は作業開始前に状況などを確認します。基本的にはここで作業内容や費用について簡単な説明があります(あるはずです)。そこで事前に聞いている内容、金額に相違ないか確認しましょう。
特に電話だけのやり取りで申込みをした場合には、互いの認識に違いがあることがありるので、業者から説明ない時にはお客様の方から聞いても良いと思います。
3.エアコン取り付け工事費用を安く抑える方法
取り付け工事費用を抑えたいのであれば、オプション費用に注目しましょう。
ネット上の業者では標準工事費用に特別大きな差は内容に思います。しかし、少し複雑な作業や配管などの使用する部材が増えるケースではオプション(追加)費用によって工事の総費用に大きな差がでることがあります。
しかし、「オプションに注目しよう」と言っても、料金表などを見ても専門用語ばっかりでよくわからない方が圧倒的に多いと思います。そこで、前述の通りいくつかの業者にメールで現場写真を送り、相見積もりを取ることをオススメします。最近ではLINE(アプリ)でも見積もり・受付を行うエアコン工事業者もいるので、より簡単にできるようになったと思います。
4.まとめ
エアコン工事では現場状況に合わせて作業や使用する部材が増えます。つまり、基本工事費以外にも追加費用がかかるケースがよくあります。そのため、工事費用を比較するためには追加費用も含めた金額で比較する必要がありますが、「どんな情報が必要かわからない」「専門用語の意味がよくわからない」というお客様がほとんどだと思います。
その状況の中で「相見積して安くやってくれる業者を探したい」という場合は、現場写真を撮ってメールで送りましょう。そうすることで電話だけでは確認できない詳細な追加費用も含めた総工事費用の見積もりをとることができます。
エアコン取り付け工事ではここで紹介した配管パイプの延長、室外機の特殊設置、電気工事以外にも追加作業は多くあります。もちろん基本工事費だけでエアコンが設置できるケースもありますが、そうではないケースもあることを理解しておきましょう。