エアコンの取り付け方法の解説

 エアコンの基本的な取り付け作業手順を紹介します。なお、取り付け状況により手順や使用する道具・工具が異なる場合もあります。※当サイトを参考にし、起きた事故・損害等の責任は一切負いかねますので、自己責任にてお願い致します※

最近ではyoutubeにも「素人でもエアコン取り付けできた」系の動画が流れていますが、鵜呑みにするのは禁物!知識、技術、工具が乏しい素人が失敗したら「エアコンが壊れる」「高額な修理費用がかかる」などの問題が起きるでしょう。「ただの設置」はできても問題なく設置できる人は限られるではないでしょうか。

万が一、「作業途中で壊してしまった」「失敗してガスが抜けてしまった」となると、結局業者に頼む必要があると思います(結構多いです)ので、専門業者に作業を依頼することを推奨します

取り付け作業前の確認

  • 工事時間 : 60分~120分(準備含む、標準工事の場合)
  • 作業人数 : 1~2人
  • 工具・道具・部材の用意 : ホームセンター、道具・材料屋さん、ネット通販、レンタル
  • 天気 : 晴れの日に限る

1人でできる現場もあれば2人必要な場合もあります。無理に1人で行うとエアコンや家財、家に損傷を与えてしまう可能性もあるので慣れていない(工事の工程をイメージできない)場合は必ず2人で行う必要があります。

道具に関しては専門の機械も必要になります。定価で買うと小さなエアコンと同等なので一時的にしか使わないならレンタルで良いでしょう。

1.道具・工具の準備

  • 養生マット(室内が傷つかないようにします)
  • 脚立(エアコン取り付けは高所作業が多いです)
  • カッター
  • パイプカッター
  • 電動、インパクトドライバー
  • モンキーレンチ、トルクレンチ(配管締め付け用)
  • ケーブルストリッパー(電線被覆剥き)
  • フレアツール(配管加工道具)
  • バリ取り(配管切断時のバリを除去)
  • 水平器
  • メジャー
  • 六角レンチ(バルブ開放に必要)
  • マニホールド(真空引きの際のゲージ確認)
  • 真空ポンプ(真空引きに使用)

上記道具は最低限必要なものです。状況により使用する工具、道具が増えます。あったら便利な工具・道具はこちらから。

エアコン取り付けで使用する工具

2.部屋の養生

部屋の養生

取り付け作業は床にエアコンを置いたり、道具を置いたり、脚立を立てたりするのでなるべく厚手のマットで床を養生ししましょう。薄いマットだと、道具を落としてしまって傷がつくこともあります。

専門業者の中にも作業用養生マットを使う人だけでなく、毛布を使ったりする人もいます。

3.配管貫通穴開け作業

スリーブ孔作業

エアコン(室内機)と室外機をつなぐ配管を通すための貫通穴(スリーブ)が壁に必要になります。すでにスリーブが開いている場合にはこの作業は必要ありません。

スリーブがない場合、エアコン設置位置に合わせて開孔します。コアドリル(ホールソー)を使用し開孔しますが、この時、壁内には柱、間柱、筋交い、コンセントへ繋がる配線、鉄筋(コンクリートの場合)などがあるため、これらを避けて開孔する必要があります。

壁内の障害物を探る方法としては「下地探し(どこ太)」や「下地センサー」を使う方法がありますが、100%信用できない部分もあり、知識、経験も必要となる作業です。壁内の障害物を探らずにいきなりドリルでスリーブを開けてしまうと取り返しつかない事態になる可能性もあるので重要度の高い作業になります。

スリーブの開孔作業の注意点などについてはこちら

エアコンの据付板を取り付ける

背板の取り付け

据付板は「背板」とも呼ばれる、エアコンを壁に取り付けるのに必要なものになります。据付板を壁に強固に固定しそこにエアコンを掛けていく流れになります。

前項で開孔したスリーブ位置も考慮し据付板を固定します。スリーブとの位置関係が正しくなかったり、寸法的に合わない場所に据付板を固定してしまうと、その後の配管接続作業に支障が出たり、結露水の排出がうまく行われなかったりなどの問題が起こることがあります。

固定位置が決まったらビス、アンカーで留めていきま須賀、壁の材質やその強度によって施工方法も変える必要があります。

  • 石膏ボード・・・ボードアンカー使用(厚さに合ったものを使用)
  • 石膏ボード(下地あり)・・・25mmのビス
  • コンクリート・・・オールアンカーまたはプラグとビス、コンクリ用ビス
  • 土壁など強度ない壁・・・「タテサン」金具を建具に固定し、その上に据付板取り付け

据付板の取り付けについて詳しく知りたい方は「エアコン取り付け方法|背板の取り付け方法と注意点を解説」をご覧ください。

もし、既存のコンセントとエアコンの電源プラグの形状が合わない(アンペア数、電圧が異なる)場合にはエアコンの取り付け作業を行う前に電気工事を済ませておきます。電気工事についてはこちらをご覧ください。

エアコンを壁にかける前の準備

ドレン差し替え、ケーブル接続

エアコンを据付板に引っ掛ける前に、電線・アース線の接続、電源ケーブルの長さ調整、配管取り出し口の切り抜き、ドレンホースの付け替えを行います、

コンセントにアース端子がある場合にはアース線をつけます。もしコンセントにアース端子がない場合でもエアコンは問題なく動作します。「アースをとりたい」場合には室外機側で取ることもできますがその作業用も含めアース設置工事は電気工事士の資格が必要になるので、電気工事業者に依頼しましょう。

配管取り出し口の切り抜きは、スリーブ位置によって切り抜く位置が異なります(スリーブがエアコン裏になる場合には切り抜く必要はありません)。

エアコンを壁に掛ける

エアコンを壁にかける

前項の準備ができたら、壁に固定した据付板にエアコンを掛けます。まずは上部を掛け手前にエアコンをひいて手を離しても据付板が抜けないか、上部が外れていないかを確認し下部の爪を据付板にはめ込みます(状況により手順が異なります)。

無理に据付板におさめようとすると、プラスチック樹脂の引っ掛けツメが割れてしまうことがあります。割れてしまうとエアコンが壁に密着せずに見た目によくない印象になってしまいます。

エアコンを壁に掛けたら少し離れたところから、大きく傾いていないか、壁から大きく浮いていないかを確認して問題がなければ配管接続作業に移ります。

フレア加工と配管接続

配管のフレア加工

冷媒ガスの通り道である冷媒配管パイプはフレア加工を施しエアコンに接続します。

パイプカッターで配管パイプを適切な長さに切断し、バリを除去します(リーマー、バリ取り使用)。バリを除去したら配管パイプにフレアナットを入れ、フレアツールでフレア加工を行います。加工が終わったらフレア面(広がった銅菅の内側)を確認し綺麗な鏡面になっていることを確認。大きな傷がある場合にはガス漏れの原因となることもあるので再度フレア加工をやり直した方が賢明です。やり直さなくても小さな傷であればガス漏れ防止剤を塗布することでガス漏れを防げます(具合によりけり)。

フレア加工した配管パイプを室内機の配管に接続します。接地面を合わせフレアナットを手で締め付けていきます。この時スパナ等で無理やり締め付けるとフレアの破損、ネジ山の潰れ、ガス漏れの原因となります。

手締めで締めきれなくなったら、スパナ、トルクレンチで締め上げて完了です。経験が乏しい方がDIYでやった場合の失敗のほとんどはこの配管締め付け作業で起こります(ガス漏れ)。

配管パイプを接続したら、接続部に保温(断熱)材を巻いて完成です。

ドレンホースの接続と配管レイアウト

配管レイアウトと仕上げ

冷房時に発生する結露水を排出するドレンホースを接続します。もしドレンホース(配管)がスリーブまで室内を通るのであれば、保温材を巻かなくてはいけません。「断熱ドレンホース」というものも売ってますが、通常のドレンホースに保温材を巻くのがスタンダードな方法になります。

冷媒配管、ドレンホース、電線をビニルテープでまとめて、室外機までのレイアウトを作ります。レイアウトが決まったら化粧テープを巻いて仕上げます。

室外機に配管、電線を接続する

室外機への配管接続

前項同様に室外機につながる冷媒配管はフレア加工を行い、同様に接続します。接続時にキツキツに配管の長さを合わせてしまうと、引張力が強くなりガス漏れしやすくなります。

電線も適切な長さでカットし黒、白、赤の順(室内機側と同じ順)で接続します。

真空ポンプで真空引きを行う

真空引き作業

接続した配管内部の不純物(水分)を除去するために配管内を真空状態にすることを「真空引き作業」と言います。(水分が残留していると、超低音の冷媒ガスと反応し室外機内部のコンプレッサーの不具合、故障に繋がる可能性あり)

真空引きには真空ポンプ、真空ゲージ(マニホールド)(、コントロールバルブ)を用意します。規定圧まで運転します。「10分〜15分やれば大丈夫」という情報もありますが、重要なのは時間ではなく規定圧以下まで行うことです。この規定圧になるのにだいたい10分前後かかりますよ、というお話です。

真空引きを行うと真空ポンプから煙みたいな水蒸気が出ます。通常の配管長なのにこの水蒸気がずっと出ている場合にはどこからか空気が入っている証拠です。その場合にはゲージ接続部、コントロールバルブ、配管接続部を再度確かめましょう。

ガス漏れ確認

真空引きが完了したら、真空ポンプのバルブを締め電源を切りしばらく放置します。放置間にゲージの数値、マニホールドの針の位置に変化がないか確認します。数値に変化がある場合にはどこからか空気が入り込んでいる可能性があります。

数値に変化なければほとんど問題ありません。

冷媒ガス解放

室外機バルブを開ける

真空状態が保たれていることを確認できたら、六角レンチ(4m)で2分側、3分側の順でバルブを緩め、冷媒ガスを解放します。これで室内機、冷媒配管、室外機の冷媒回路が1つにつながります。バルブキャップ、カバーを元に戻し作業自体は完了です。

エアコンの電源を入れ試運転を行います。

試運転とチェック項目

冷房、暖房で試運転を行い以下をチェックしてください。

  • 冷暖房がちゃんと効いているか。
  • 異音がしないか。
  • 数分で止まらないか。
  • 排水に問題ないか(自分で室内機に水を入れる)

以上、問題がなければエアコン取り付け作業完了です。

youtubeのエアコン工事チャンネルをみる

もし取り付け作業後に不具合が起きたら

エアコン取り付け後に不具合が異常が起こることがあります。よくある不具合について解説します。

エアコンが効かなくなる

一般の方がDIYでレベルで作業した場合で一番多く起きる問題が配管接続部からのガス漏れです。大きなミスの場合には真空引きの際に問題を発見できますが、微量な漏れの場合には効かなくなるのに数日〜数年かかることがあります。

ガスが減った場合には漏れ箇所を修理し冷媒ガスを補充することで直りますが業者に依頼した場合、標準で15,000円〜20,000円の修理費用がかかります。

エアコン設置後すぐに運転させたけど「効かない」場合には以下のことを確認しましょう。

  • リモコンで冷暖房の設定は正しく設定されていますか?
  • 電線の挿す順番(黒白赤)は合ってますか?
  • 室外機のガスバルブは液側、ガス側両方開いていますか?
  • 配管を途中で折ったり潰したりしてませんか?

設置直後は冷暖房が効いていたけど数日〜数ヶ月で効かなくなる場合には配管接続部のフレア部分からのガス漏れが原因の可能性が非常に高いです。エアコン工事業者に修理を依頼しましょう。

冷房時に水が漏れる

設置後初めて冷房を使用した時に水漏れを起こす場合、ほぼ作業ミスが原因です。以下のことを確認してください。

  • 室内機が傾いている・・・据付板設置からやり直し。
  • 室内機裏から水漏れ・・・ドレンホースが抜けていないか。
  • 配管途中から水漏れ・・・ドレンホース接続部が緩んでいないか。
  • 配管化粧テープ表面から水滴・・・断熱不足なので断熱処理。
  • ドレンが逆勾配・・・勾配を取れるように調整、場合によっては作業やり直し。

室内機からポコポコ音がする

ポコポコ音は故障ではありません。ドレンホースの端から外気が内部(部屋内)に流れ込む際にエアコンに溜まっていた水を押しのける際に出る音です。水溜りがない時には「ヒューヒュー」と風が通る音がすることもあります。

ポコポコ音の解決品として「エアカットバルブ」という専用の部品があります。

室外機の振動がうるさい

木造戸建てやアパートのベランダに室外機を設置すると室外機の振動がうるさく感じる場合があります(共鳴しています)。この場合は室外機台の下にゴムを敷くことで解消または軽減することができます。

敷くゴムはホームセンターのDIYコーナーの中で売られている暑さ1cm程度のもので十分です。

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エアコン取り付け方法と、設置後によくある不具合について解説しました。設置環境や状況によって使用する工具や作業が大きく変わることもあります。大事なことなのでもう一度言いますが、素人の方によるエアコン取り付け作業は推奨しておりません。地域のエアコン工事業者さんに依頼した方がいいと思います。

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