マンションでのエアコンの室外配管化粧カバー施工はNG?事前に管理会社に確認を。

マンションでのエアコン配管化粧カバー施工がNGの場合あり。

マンション（分譲、賃貸）でエアコン設置する際に、「配管を綺麗に見せたいから配管化粧カバーをつけたい」という方も多いと思います。特に分譲のマンションでは希望される方が一気に増える印象です。

しかし、エアコン設置後にトラブルに巻き込まれてしまうケースもあります。しかもその原因が数個の小さなビス穴・・・。

この記事では賃貸住宅、マンション（分譲、賃貸）にお住みの方で、エアコン設置と同時に配管化粧カバーの施工も検討されている方に向けて、配管化粧カバーの施工時の注意点などを現役でエアコン工事をしている著者が紹介しますので参考にしてください。

1.専有部分と共用部分という概念について

普段何気なく住んでいる方もいると思いますが、マンションには専有部分と共用部分というものが存在します。

専有部分とは、躯体で区画された内側の居住スペースとのことを言います。分譲であればこの専有スペースは入居者の自由に壁紙を変えたりなどをすることができます。

一方、共用部分とは専有部分以外の場所で、具体的には外廊下、エントランスホール、階段、バルコニー　などになります。これらに対して勝手に色を塗ったり、穴を開けたりすることは基本的に禁止されています。

【参考サイト：マンションの「専有部・専用部・共有部・共用部」の違いを徹底解説！】

2.室外配管化粧カバーは外壁にビスで留めのが当たり前

エアコンを設置する際、「配管を綺麗に見せたいから化粧カバーをつけよう」と考えるお客様も少なくありませんが、ここで注意が必要です。

配管化粧カバーは、外壁にビスを打って壁に固定します。つまり、マンション外壁にビス穴が開くことになります。しかし、前述したように、共用部分への穴あけは原則禁止されています。

エアコン工事業者にとって配管カバーを壁にビスで固定することは至って当たり前のことで、ビスを打つことに対してお客様に確認をとる工事業者というのはほぼいないと思いますし、業者はお客様に発注された仕事をしたまでと言えます。そのため、配管カバー施工に伴って開けてしまったビス穴のことで後々トラブルになり、業者にクレームを言っても通らないケースの方が多いでしょう。もちろん事前にお客様から注意喚起があったにも関わらずビスを打ってしまった場合には業者の責任となりますが。

事前に管理会社・組合に相談しておくことが大切

エアコン設置して数年後、マンションの退去や売却を行う際に、管理会社（組合）から「エアコン設置の時のビス穴が外壁にあいている、直してください」と修繕を求められ頭を抱える方もいるようです。中には、ベランダ（外壁も含む）が共用部分だということを知らない方もいます。実際、エアコン工事業者でも知らない方は多いと思いますし、エアコン1台取り付けるのにマンション毎の規約を毎回確認するというのは現実的にできません。

マンション、アパートなどの集合住宅だけでなく、全賃貸住宅でエアコン設置を検討する場合には事前に管理会社・組合に相談しておくのがベストです。「エアコン設置したいんですけど、注意点や規約などありますか？」と聞いておきましょう。そこで確認した内容は必ず依頼するエアコン工事業者に伝えてください。

まとめ

• マンションには専有部分と共用部分があり、共用部分は小さい穴あけも原則禁止されている。
• ベランダの外壁は共用部分。
• エアコンの室外配管化粧カバーは外壁にビスで固定するのが当たり前。
• マンションはお客様にとっては財産、業者にとっては工事現場。
• エアコン設置する際は事前に管理会社・組合に相談し、規約等の確認を。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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