自動掃除機能搭載エアコンの購入を検討しているあなたへ。
「自動掃除機能搭載エアコンを現在使用している」「これから家電量販店に見に行こうと思っている」という、そこのあなたに向けてお話します。
発売されて十数年以上経ちましたが人気が伸び続けているこの「自動掃除機能搭載エアコン」。しかし、その一方不満の声も多く、リピート購入する人は少ない印象があります。著者だけでなく、日常的にエアコンに触れている周りのエアコン工事職人の人たちの中でも評判はあまりよくありません。
決して「購入するな!」というわけでは全くありませんが、購入にあたってはそのデメリットを知ってもらいたいと思い、この記事を書いています。少しでも参考になれば嬉しいです。
[目次]
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1.フィルター自動掃除機能搭載エアコンをおすすめしない理由。
自動掃除機能搭載エアコンを実際に使用したお客様の声や、周りのエアコン工事職人の意見を踏まえ、著者はフィルター自動掃除機能搭載エアコンはおすすめしません。
その理由は主に下記の通りです。
- 100%綺麗にならない。
- 掃除の手間がなくなるわけではない。
- 機種代、工事費用、メンテナンス費用が高い。
1.1 100%綺麗にならない。
おそらくほとんどの人が「自動で掃除してくれるエアコンの中は綺麗」と思っていると思いますが、それは間違いです。
自動掃除機能のランクにも下位機種、上位機種がありますが、どんな上位機種でも何年も手で掃除しなくてよいということはありません。また、多くの家庭で使用されている機種は下位機種でエアフィルターのみ自動で掃除する機能しか搭載されていません。
つまり、熱交換器やドレンパンなどの内部まで完全に綺麗にしてくれる機能はないのです。さらに取り除いたホコリやゴミはエアコン内のダストボックスに溜められ(一部排出ホースで排出)、掃除機のように取り外して捨てる必要があるのですが、その存在すら知らないユーザーも非常に多く、ゴミが溢れ、外部に溜まってしまっているエアコンも多く見てきました。
自動掃除機能があってもメンテナンスを怠るとカビの発生、異臭、フィルターの根詰まりがレギュラーエアコンより早く進行するので注意してください。
1.2 掃除の手間がいらないわけではない。
繰り返しですが、自動掃除機能があるどんな上位機種でも人間の手による掃除が必要です。
ゴミが溜まるダストボックスのゴミ出し、掃除は当然のことです。見落としがちなのがエアフィルターの掃除です
「フィルターの自動掃除機能があるのに自分でフィルター掃除とか、どういうこと?」と思われるかもしれませんが、重要なのです。
もちろん自動で掃除してくれるのですが、それだけでフィルターは完全に綺麗になりません。レギュラーエアコンのフィルター掃除よりその頻度が少し少なくなるくらいの考えでいた方がいいと思います。
自動掃除搭載エアコンのエアフィルターの網目は通常のものより小さくなっています。この隙間にロボットで取り切れない小さなホコリが詰まっていくとホコリが溜まりやすくなる原因ともなります。さらに大きなホコリでもロボットの掃除範囲からはみ出してしまうことがあるのでフィルターの掃除やチェックは必要です。
エアコン内部に関しては通常のエアコンと同じように熱交換器やドレンパン、送風ファンなどの掃除(クリーニング業者に依頼)が必要です。
1.3 工事費用、メンテナンス費用が高い。
自動掃除機能搭載エアコンの購入後の問題ですが、設置工事費用やメンテナンス(修理、クリーニング)費用が高くなります。
設置工事費用について
多くの自動掃除機能エアコンは大型になるため工事費用はそれだけで数千円高くなる場合がほとんどです。排出ホースがある場合(Panasonic)で配管化粧カバー(ダクト)を施工する場合には特殊なカバーを使用する必要があるので標準化粧カバー費用に追加費用を加算する業者もいます。
引越しなどに伴うエアコンの移設の際には既存の排出ホースの長さが取り付け先で足りず、メーカー取り寄せや業者支給となり費用がかかることも珍しくありません。
メンテナンス費用について
メンテナンス費用とは言いますが、主にはクリーニング費用のことです。
自動掃除機能だけでなく加湿機能などの特殊な機能があるエアコンは内部が複雑な構造になっています。そのためバラしや洗浄に高度な知識やスキルが必要になるためクリーニング費用が高くなります。レギュラーエアコンのクリーニング費用と比較すると5千円〜1万円くらいの差があります。
2.セールストークに騙されてはいけない。
述べきたように、自動掃除機能搭載のエアコンはデメリットが非常に多いのがお分かりになっていただけたと思います。実際に上記のような意見や事象はネット上でも取り上げられています。ではなぜ、売れ続けているのか。
それは、量販店員のセールストークにあると思っています。
大型家電量販店にエアコンを見に行くと、販売員に声をかけられ、自動掃除機能搭載エアコンを勧められることが非常に多いです。
勧めることは全く否定しませんが、上記のようなデメリットを伝える販売員は非常に少ないように思います(実際に工事作業等したことないので知らないかもしれませんが)。「掃除しなくても大丈夫」「取り付け基本工事費無料」などのセールストークに騙されるお客様が多いのも事実です。実際は掃除しなくていいことはないですし、取り付け基本料金もエアコン本体の中に含まれています。
大型家電量販店の販売員は「売るのが仕事」です。当然、売った後の工事やメンテナンスについての責任は持ちません。
3.結局、シンプルなエアコンがベスト。
結局なところ、冷暖房除湿機能だけのシンプルなエアコンがベスト。これが工事人としての結論です。理由は以下の通り。
- 機種代が安い
- 壊れにくい
- メンテナンスが楽、費用も抑えられる
多くの方は冷暖房さえ使えるエアコンで十分ではないでしょうか?自動掃除機能搭載のエアコンを検討する際には、自分ん にどんなメリットがあるのか考えてからにしましょう。量販店に行って言われるがままに買ってしまうのは絶対にダメです。
3.1 おすすめの機種は「三菱電機 霧ヶ峰エアコン」。
周りのエアコン工事職人の意見や工事経験上からのおすすめ機種は三菱電機 霧ヶ峰エアコンです。
安い6畳用機種でも冷暖房能力は高く、比較的壊れにくいのが特徴です。著者もエアコンの取り外し処分の工事をすることも多いですが、三菱電機の霧ヶ峰シリーズエアコンでは12年以上使われているケースが少なくありませんし、20年以上使えてきたというケースも何度も遭遇した経験があります。
価格ドットコムの「6畳用エアコン」での人気ランキングでも上位に霧ヶ峰シリーズが2機種ランクインしています(2019/12/9時点)。
4.まとめ
- 自動掃除機能だけで綺麗になるほどエアコンは甘くない!デメリットあり!
- 家電量販店の販売員の言葉を過信しない。
- 自動掃除機能搭載エアコンよりもシンプルなエアコンがおすすめ。
- おすすめ機種は、三菱電機 霧ヶ峰エアコン!
昨今のエアコンは自動掃除機能だけでなく、人感センサーや加湿機能、空気清浄機能、プラズマクラスター、ナノイーなど色々な機能が搭載されたエアコンが非常に増えました。購入にあたってはメリットだけでなく、デメリットの知識も必要です。
以上、長々と読んでいただきありがとうございます。当記事が誰かの役に立てば嬉しいです。
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