新築物件でエアコン取り付ける際の注意点とそれにかかる費用を解説

新築のエアコン取り付け工事で大切なのは後々問題が起きにくいように施工することです。

おそらくほとんどの方がその新築の家で長年生活することになると思います。新築から数年または十数年後にエアコンも買い換えなくてはいけない時がきます。しかしこの買い換えの時、最初に取り付けたエアコンの場所や施工方法によって問題が起きてしまうことがあります。そしてその問題も1つだけではありません。

新築から十数年後のことまで考えてエアコン取り付け場所や施工方法を考えるお客様はほとんどいません。そこまで考えて助言、施工する工事業者も多くはないと思います。

新築の家(特に戸建)を購入しエアコンの取り付けを検討している方はこの記事を読めば、新築時のエアコン取り付けの注意点を知り、十数年後のことまで考えたエアコン取り付けを業者に依頼・相談できるようになるはずです。是非参考にしてください。

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1.新築でのエアコン設置でよくあるトラブル

1.1 配管穴あけ作業に失敗。

新築戸建の場合には建築中にハウスメーカーの方でエアコン取り付け用の配管穴を設ける場合もありますが、エアコン取り付け時にエアコン工事業者の方で穴あけ作業を行うのが一般的です。この穴あけ作業でもっとも多いトラブルが壁内の筋交いや柱を傷付けられたというものです。

筋交い(すじかい)とは、柱と柱の間に斜めに入れて建築物や足場の構造を補強する部材である。「筋交」「筋違」とも表記され、ブレース (brace) とも呼ばれる。構造体の耐震性を強める効果があり、建築基準法では一定の割合で筋交いを使用することが義務づけられている

[引用:ウィキペディア

筋交いや柱はエアコン用の配管穴と干渉しやすく、開孔できても「筋交いギリギリだった」というケースも少なくありません。そのためエアコン工事業者は図面を見たり、コンセント内部から壁内を探ったりし、経験から壁内がどのようになっているか想像し穴あけ作業を行います。このように壁内調査を十分に行わずに穴をあけを行い、筋交いなど構造物やコンセントへ繋がる電線を傷つけてしまう業者がたまにいます。

もちろんしっかり調査しなかったエアコン工事業者も悪いのですが、出来上がってしまった住宅の壁内がどうなっているか100%知ることはできないのも実情です。実際、平面図だけではエアコンの配管用の穴をあけても問題ない場所を特定するのは難しいです(予備情報レベル)。もし、「適切に配管穴をあけてもらいたい」と思うのであれば、建築中(壁ができるまで)にエアコン取り付け予定の場所の壁内写真をとっておきましょう。そしてエアコン取り付け時にそれを業者に見せましょう

ここで、「え?ハウスメーカーで穴作ってもらえばよくない?」と思われた方もいるかもしれません。しかし、それも問題がある場合があります。

配管穴の位置や大きさは取り付けるエアコン(機種)のよって微妙に違い、機種に合っていないと取り付け時に外観が悪くなったり、最悪取り付けが困難となることがあるのです。現場で「なんでここに穴あいてるの?」って思うことも少なくありません。

お客様の方で図面、建築途中の壁内写真を用意すればトラブルを少しでも回避できるでしょう。

1.2 室外機置き場所による隣人トラブル。

都心、郊外の住宅街だと隣地とそんなにスペースがない住宅も多いです。そのため室外機から出る風が隣家にあたり、近隣トラブルにあわれている方がたまにいます。

室外機から出る風が隣家の方を向く場合には、事前に「ここに室外機置いても問題ありませんか?」と確認しておくようにしてください。勝手に設置し、設置後に指摘を受けてしまうとまた室外機移動の工事を行わなくてはならず、無駄な費用もかかってしまいます。「そこにしか室外機を置けない」場合で隣人が反対した場合にはエアコンの設置から検討しなくてはいけません。

著者も今まで「隣人に指摘されたから室外機を移動してもらえないだろうか」と作業依頼を受けたことは何度かあります。意外と見落としがちな点ですが、重要なことです。気をつけましょう。

2.買い換えのことも考えて取り付ける

ここからは設置段階のことではなく、設置後のことを考えてお話します。設置から数年経ったエアコンの入れ替え工事に行くと「なんで最初にこうしなかったんだろう」と思う現場が非常に多いです。また、その時になって問題に気づかれたお客様も非常に多いです。エアコンが家と同じ耐用年数だと思っているのでしょうか。エアコンの平均寿命は(標準使用で)10年とされています。つまり同じ家に住み続けるとすると少なくても2〜3回はエアコンを買い換える計算になります。しかし、その買い換えのことまで考えずに「今の」エアコン設置のことしか考えていない業者、お客様が多いと感じています。

2.1 配管穴位置は高くし過ぎない。

前述しましたが新築戸建でエアコンを取り付けるには配管用の穴あけ作業が必要です。数年後にエアコンを買い換えた時もこの穴を使用しますが、問題が発生することがあります。

最初にあけた穴位置が買い換え時の新機種に合わないことがあり、穴の拡張作業や新規に穴あけ作業が必要になることがあるのです。特に、最初にあけた穴の位置が高すぎるケースが多いです。

設置スペース的にエアコンを下げられず配管穴も高くなってしまうこともありますが、下にスペースがあるにも関わらずエアコンが天井いっぱいに取り付けられ、同時に配管穴位置も高くなっている現場に出会うことがあります。これは取り付け業者が勝手にそのように施工した場合もあれば、お客様の要望でそのように施工したという場合もあるようです。

しかし、買い換え時の新規に取り付けるエアコンの規定穴位置よりその穴位置が高くなってしまう場合は排水ができないため、穴の拡張作業を行う必要があります(本来ならいらなかった費用発生)。また、位置関係や壁の材質によっては穴も別の場所にあけることになるかもしれません(使わない穴が壁にあいている状態は嫌ですね)。

スペースが確保できるのでれあれば「買い換える時のために天井から5〜10cmあけてエアコンを設置してほしい」と業者に伝えましょう。

2.2 室外機の設置場所を考える。

新築の建築時、「足場があるからここに室外機を設置してください」と依頼されるお客様がたまにいます。しかし、よく考えてください。エアコン買い換え時の数年後、十数年後には足場がありません。エアコンを入れ替えるには再び足場を組んだり、高所作業車を使用しなければいけないことになるかもしれません。6畳用の数万円のエアコンを入れ替えるのに工事に数十万円かかることもあります(足場を組むなど)。

2.3 露出配管か隠蔽配管か。

建築の前段階の設計の話になりますが、一般的な露出配管ではなく隠蔽配管にした方が良いケースがあります。隠蔽配管とは、室内機と室外機をつなぐ配管類を建築中に壁の中に通してしまう仕様のことを言います。配管が露出しないため多くの場合は「外観をスッキリさせる」目的で隠蔽配管にしますが、エアコン入れ替えのことを考えた時に隠蔽配管の方がいい場合があります。

それは、隣家とのスペースがなく人がまともに入れず作業できない場合や室内機と室外機が長距離離れる場合です。隠蔽配管ではエアコン入れ替え時も既存の配管類を再使用して新しいエアコンを取り付けます(その際に配管内洗浄を行う必要がある場合もある)。

3.新築でよくある作業内容とその費用。

新築戸建でのエアコン取り付けでよくある作業は配管穴あけ、配管カバー(室内・室外)施工です。これらを含めた標準取り付けの場合の総額としては2万円程度になります。室内機を2階、室外機を地面に設置する現場も多いですがその場合には配管延長やカバー延長、高所作業費が必要となり3万円強かかります。

費用相場
配管貫通穴あけ 無料〜2000円
配管カバー(室外) 5000円(基本2m)
配管延長(2分3分) 2000円〜3000円/m

カバー施工などはオプション工事になるので、家電量販店などで「設置工事込み」でエアコンを購入した場合でも追加費用として請求されます。一方、エアコン本体を工事込みで購入すると配管穴あけ作業が無料になったりすることもあります。しかし、総額的に考えた場合には必ずしもそれが一番安い訳ではありません。最近ではネット通販でエアコンを安く購入し、設置工事は別途依頼する方が安く済むことが多いです。

4.エアコンはネット購入で安く抑える。

数千万円の新築購入時、誰しも金銭感覚が普段と違い、数万円の差を気にしない方も多いです。しかし、やはり「新築でローンも返さないといけないんだからエアコンも安く済ませたい」と思われる方も多いと思います。

結論から言うと現在ではエアコンをネットで購入し、取り付け業者を別手配する方法が一番安いです

そして、購入するエアコンは流行りの「自動フィルター掃除機能」や「加湿機能」などの高機能の搭載が無い、ごくシンプルなレギュラーエアコンにしましょう。高機能エアコンは機種代だけでなく、メンテナンス(クリーニングなど)、設置工事費用が高いです。また稀に、物件によっては取り付け出来ないなどの問題が出ることがあります。著者はメリットよりもデメリットの方が多いと感じています。

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まとめ

  • ・新築でエアコン取り付けは問題が起きる確率が高いのでお客様も事前に写真などを用意するよ良い。
  • ・エアコンは壊れるもの。十数年後の買い換え時に問題が出ないような施工を。
  • ・エアコン本体はネットで購入し、取り付け業者は別手配の方法が総額的に安上がりの可能性が高い。
  • ・高機能エアコンを買いがちだが、本当にそれらの機能が必要か考えてみることが大切。

新築購入時は部屋のレイアウトを考えたり、好きなインテリアを揃えたり、みなさんワクワクしているはずです。その生活の中で欠かすことの出来ないものの一つがエアコンだと思いますが、説明してきた通り「買って、業者がつけて終わり」と言う簡単に済むことはほとんどありません。

この記事で説明していること以外の問題が潜んでいる現場もあると思います。事前準備をしっかり行った上でエアコンを取り付け、快適な新生活にしてください。少しでもこの記事が参考になれば嬉しいです。

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