エアコン工事の際の「隠蔽配管」工事について

マンションや注文住宅でのエアコン工事の際に多い「隠蔽配管」工事。その言葉すら聞いたこともない人がほとんどかと思いますし、隠蔽配管でのエアコン工事は少数派なのでこの記事を読んでいる「あなた」に関係あるかはわかりません。

しかし、関係があるにもかかわらず「知らない」「知らなかった」という方も多いので少し解説したいと思います。

1.隠蔽配管とは。

隠蔽配管の取り付け様子

隠蔽配管工事とは、「室内機と室外機をつなぐ配管パイプが壁や押し入れの中などを通っている(通す)」工事のことです。

特に、建築途中に壁内に埋め込まれた状態を「先行配管」と言います。

外壁が面していない中部屋や高級マンション、室内機と室外機の距離が長い現場などでは先行配管でのエアコン工事となること多いです。

2.隠蔽配管のメリット、デメリット。

隠蔽配管でのエアコン工事にももちろんメリット、デメリットがありますので紹介します。

メリット

  • 室内に配管が露出しないからスッキリ、綺麗。

デメリット

  • 機種に制限がある。
  • 工事費用が割高。
  • 壁内、エアコン裏での水漏れリスク。

隠蔽(先行)配管でエアコン取り付け工事はメリットよりもデメリットで語られることの方が多く、みなさんにもこのデメリットについて理解してもらいたいと思います。

隠蔽・先行配管の状況は様々で、技術的にも高いスキルと覚悟が必要です。そのため工事費用は通常の工事より高く、状況により予想以上の工事費になることもあるかもしれません。また、その構造から「水漏れトラブル」も少なくありません。

マンション購入時や注文住宅建設の際に不動産営業マンや設計士は隠蔽配管のメリットしかお客様に伝えないことも多く、お客様が実際にそのデメリットを知ることとなるのはエアコン工事(数年後、10年後)の時になることもいいです。特に工事費ついては事前に知っておくと良いかもしれません。

3.隠蔽配管での取付費用について

「配管がかなり長くなる」「危険・狭小・特殊作業になる」など、建物の構造によっては後のメンテナンス(エアコンの交換など)費用を考慮すると最初に隠蔽(先行)配管にした方がコスパが良い場合もあります。しかし、隠蔽配管にする必要もないのそうしている現場もあります。

長い目で見ると必ずしも「隠蔽配管でのエアコン設置はコストがかかる」というわけでもありませんが、必要となるコストについては知っておきましょう。

隠蔽配管工賃について

前述の通り、隠蔽・先行配管での取り付け工事には通常の取り付けよりも高スキルが必要です。そのため通常工賃よりも5,000~10,000円くらいの追加費用が必要となることが常です。

配管延長費用

すでに壁内に配管が埋まっている(通っている)場合には、ほとんどの場合配管を全部交換することはやりません(できません)。そのため、設置するエアコンに合わせて壁から出ている分を切ったり、延長したりします。

基本的に設置1台目は問題ありませんが、数年、数十年後にエアコンを2台目、3台目と交換していくと延長が必要になることが多かったり、既存配管の径(太さ)と新設エアコンの径が異なるという問題が出てきます。延長方法は「ユニオン(配管延長部品)を使用する」か「ろう付け(溶接)するか」になりますが、これまた5,000~10,000の費用がかかります。

3-3.配管洗浄費用。

既設のエアコン(古いエアコン)から新しいエアコンに交換したい場合、エアコンに使用されている冷媒ガスの種類が異なれば配管の中を洗浄が必須の場合があります。冷媒ガス(オイル)が混ざるとエアコンの故障につながるからです。

現在家庭にあるエアコンに使用されている冷媒ガスの種類にはR22、R410A、R32があります。特にR22が使用されているエアコンは20年以上経過しており壊れて動かないエアコンも多いですが、壊れていると室外機に冷媒・オイルを回収することができず、その配管を使用して新しいエアコンを設置するには必ず配管洗浄が必要です。

配管洗浄は窒素ブローという作業で20,000~30,000円程度の作業費用がかかります。

まとめ

  • 隠蔽・先行配管工事とは壁内や天井裏に配管を通す(通っている)工事のこと。
  • 施工には通常よりも高スキルが必要。リスクも大きいことから受け付けない業者も少なくない。
  • 隠蔽・先行配管工事はコスト高・水漏れのリスクがある。
  • 追加費用の内訳は、隠蔽配管工賃・配管延長および加工費・配管洗浄。
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